株式会社デジタルホールディングス

成長志向企業の事業成長をデジタルの力で支援する、株式会社デジタルホールディングス。グループ会社全体でデジタルマーケティング支援、広告費分割後払いサービス、スタートアップ経営者・企業の支援などに取り組んでいます。

2021年4月に新たなグループのパーパスを「新しい価値創造を通じて産業変革を起こし、社会課題を解決する。」として掲げました。そして、さまざまな人材が集まり、活躍できる会社にしていくことを目指し、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進室が設置されました。

もともと、全社従業員のうち女性比率は43%であり、エンゲージメントサーベイのダイバーシティスコアは高かったものの、20代の後半の女性が離職する現象が発生していた同社。必然的に上位役職者に女性が少ない状態が続いていました。

社内にロールモデルとなる社員が少ない中で、女性がキャリアだけでなくライフについても相談できる場所を作るために、2022年からMentor Forの「社外メンター」を導入。現在に至るまで継続的な取り組みが行われています。

今回はグループ会社である株式会社オプトのDE&I推進室の菅原様、コーポレート企画本部
執行役員:VPの堀切様にサービスの導入による効果およびメリット、さらに今後に向けた展望などをうかがいました。

  1. Mentor Forのサービス導入背景
  2. Mentor Forの選定理由
  3. Mentor For導入の効果
  4. 今後の展望

Mentor Forのサービス導入背景

菅原様(以下、敬称略):オプトは平均年齢32歳と、若い社員が多い会社です。社員比率の女性比率と男性比率はほぼ同じなものの、結婚・出産や育児といったライフステージの変化により働き続けることが難しいという声が多く、特にそれが20代後半の女性の離職人数に表れていました。そのため、ベテラン社員や女性ロールモデルが少ない状況が続いていました。

こうした背景から、DE&Iの注力課題を、女性の活躍推進に設定しました。特に女性の役職者が少ないという点に対応するために、役職者を目指す女性たちが相談や支援を受ける仕組みとして、メンタリングを導入することにしたのです。

Mentor Forの選定理由

菅原:選定の際にいくつかの類似サービスを試したのですが、その中でもMentor Forのメンタリングが最も専門性が高いと感じました。「自分が経験していないことを自分の内側から導き出すのは不可能だ」というお話に共感を持ったのも、導入に至ったひとつの要素です。結婚や出産といった女性が感じることの多い不安や役職経験者の担うマインドについても、経験したことがない事柄について、的を得たアドバイスをするのは難しいです。その点でも、経験豊富な女性リーダーとつながる機会を提供してくれるMentor Forのサービスが最適と考えました。

2022年3月からは継続してMentor Forのさまざまなサービスを受けるようになりました。27歳の女性社員を対象に、メンタリングを目的とした「キャリア1on1」を導入し、管理職向けのメンタリング「ダイバーシティマネジメント研修」も実施しています。さらに、役職者がメンタリングのスキルを習得していくと、社員の力を発揮させていく上での武器になると考え、「社内メンター育成トレーニング」も行っているところです。

Mentor For導入の効果

菅原:「キャリア1on1」の定性的な効果は、受けた社員が明らかに前向きに仕事に取り組むようになるという形で出ています。それぞれの社員が抱える課題が、人によって内容が全く異なるということも改めて確認できましたね。今では女性が抱えるキャリアの課題は幅広く、弊社の中だけでは解決できないという確信が生まれています。

堀切様(以下、敬称略):私は、2022年から「キャリア1on1」を受けています。自分の性格に合ったメンターの方をアサインしていただき、寄り添っていただきました。

私は非常に自信がなくて、後ろ向きになりがちな性格ですが、昇進のタイミングで励ましてくださるメンターの方がついてくださり、アドバイスや問いを立ててくださったことが、とても大きな支えとなりました。メンターから「あなたはそう思っているけれど、違う立場から見てみたらどう感じますか」という立場を変えた問いをもらい、自分の悩みと向き合うきっかけになりました。

また、メンターのフィードバックから、自分はどうやら完璧主義であるという気づきもありました。気負い過ぎることがあるので、「もう少し気楽に考えよう」というアドバイスをいただきましたね。その結果、悩みを軽くするだけでなく、ネクストアクションにつなげていくことができるようになりました。

社外の方からの問いや対話によるひらめきをベースにしながらアクションを作り出すサイクルが、とても効果的だと感じています。

また、キャリアについても、以前は5年後、10年後の自分をイメージできていませんでしたが、年齢も役職も少し先にいる女性メンターをアサインいただいたおかげで、具体的にイメージがしやすくなりました。

菅原:役職者対象には、「ダイバーシティマネジメント研修」を実施しました。

こちらから「個を生かしていく」や「DE&Iを推進していく」と発信をしても、現場で具体的に何をすればいいかわからないことが多い中で、まずは基本的な考え方をお伝えできました。世代的に「多様性=わがまま」と誤解している方もいたかもしれませんが、そんなことはないと、はっきりと伝えられたのは大きな収穫でした。その上での身の振り方や考え方を浸透させることができたと思います。「キャリア1on1」と並行で行ったことでの相乗効果も得られたと実感しています。

菅原:「社内メンター育成トレーニング」に関しては、現在実施中なので、実際の効果としてはこれから出てくると期待しています。

研修のクオリティが高く、実施後のアンケートでは参加者の満足度が非常に高かったですね。役職者であっても、どこかぼんやりとしていた自分の考えを他の方に話してみたり、その逆もやってみたりというロールプレイングが新鮮かつ難しかったようです。大きな気づきと学びを得られたというアンケート結果が出ています。

堀切:「社内メンター育成トレーニング」を受講後は、実際に社内のメンターとして活動し始めています。研修では座学だけでなく、ロールプレイングを通してスキルを身につけることができました。また、私は男女差や女性特有の課題を話すことに心理的な壁を感じることがあったのですが、科学的な情報を交えた説明を受けることができ、納得しながら研修を受けられました。

実際のメンタリングでは、自分自身も悩むことが多い性格なので、メンティの方を引き上げるような対話をしていくことを心がけています。「すごく励まされました」と言ってくださることもあって、少しでもプラスの影響を与えられていると感じていますし、そのことが私自身のプラスにもなっていると感じてもいます。メンタリングする中で改めて、自分が受けているメンタリングを構造的に理解できるようになり、効果が高まったとも思います。

菅原:弊社は主に管理職の中でも、部長職に女性を増やすという目標でこれらの取り組みを行ってきました。今回、堀切さんが執行役員に就任し、活躍されています。今後も、Mentor Forのメンタリングなどを利用し積極的なサポートを行い、女性活躍を推進していきたいと考えています。

今後の展望

菅原:DE&Iの推進は、社内の風土や文化も変えていくことが必要なので、これだけやればいいということはありません。根底の文化や私たちの意識を変えていくために、Mentor Forの支援を受け、あらゆる層にあらゆる角度からアプローチしてきたのがこの3年間だったと思います。

当初指標としていたエンゲージメントサーベイのダイバーシティスコアは、導入以降、上昇し続けています。全社員における女性社員の割合が高いので、女性のエンパワーメントの成果が、全体のエンゲージメントの結果の押し上げに貢献すると考えています。短期で成果が出るものではありませんが、信念を持って継続していくことで、着実に変化が起きる手応えは感じています。今後も前進を諦めずに取り組んでいきたいですね。

Mentor Forは男女関係なく、ビジネスパーソンがエンパワーメントされるようなサービスを展開されていると思います。多くの方がメンタリングの素晴らしさを経験し、働きがいや生きがいが高まってサービスをいっそうリードしていってほしいです。

堀切:今後は多様な人材が活躍できる状況を作るための施策を実施し、事業を通じて日本社会に貢献していきたいと考えています。急に状況を変換するような地点はありませんので、メンタリングしているうちに見えてきた課題を、信念を持って一つずつ解決していくことが大切です。私自身も1人のパーツモデルとして、いるだけで勇気を与えられる存在なのだと考え、頑張っていきたいです。

日本社会のさまざまな組織の中で、女性を意思決定機関に増やしていくということにおいては、Mentor Forのプログラムは素晴らしいサービスであり、効果も高いと思います。ぜひ続けていただけたら嬉しいです。

株式会社デジタルホールディングス
https://digital-holdings.co.jp/

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